相続者たち17話-ひねくれるようになったイミンホと友達を選んだキムウビン、ハッピーエンドである理由
愛を愛で見る息子と、愛をビジネスで見る父の間には、葛藤が存在しかあり得ない。愛も仕事で仕事も愛になる彼らの世界で、純粋な愛は浪費であり、バカな行動であるだけだからだ。そんな父に対抗して愛を勝ち取ろうと思った18歳の少年は、自分のすべてを賭けた少女が離れるやいなや、自ら壊れることを選んだ。
ひねくれるようになったタンと友達を選んだヨンド;
全てのことを諦めて生き出したウンサンに対するタンの愛、ハッピーエンド可能だろうか?
ドリームキャッチャーを通じてストーリーを展開した <相続者たち> が最後に向かっている。格を計算する彼らだけの世界で、ウンサンは決して共にすることはできない部類だった。自分の家で働く家政婦の娘と結婚というのは想像もできない状況劇であるだけだったからだ。
父が譲ってくれた株式を武器に対抗したタンは苦杯を嘗める。自分ができることは思ったほど多くないという事実を、彼は一歩遅れてもう一度悟ることになったからだ。自分が持つ富ならば十分に父に対抗して愛を守ることができると考えたタンは、それが単なる錯覚であったことを空っぽのアパートで悟ることになった。
株主総会で兄のウォンを当惑させた父は、末っ子のタンをメンタル崩壊に導いた。一度に2人の息子を調練したキム会長の巧みさはすごかったが、こういう彼の行動は結果的に父と息子の関係を崩して、ただのビジネスパートナーとしての関係だけ維持するようにさせた。キム会長がすぐにそのような結果を誘導したかもしれないが、彼らの人生の中に真の家族と愛という単語は異物のような存在であるだけだった。
消えたウンサンを忘れることができなかったタンは、本格的に彼女を探し始める。当然ウンサンを愛するヨンドも、やはり自分の方法でウンサンの捜索を始める。3年間願った2人は、1人の女性を愛してお互いを深く見つめることができるきっかけになった。そしてそんな彼らの友情を取り戻すことは、ウンサンの捜索を通じて完成され始めた。
ウンサンの痕跡を探す為に、先輩であり検察総長の息子のヒョシンに出国の有無を頼み、家のCCTVを通じて彼女の最後を確認するタンには、ただウンサン捜索だけが存在するだけだった。ヒョシンを通じてウンサンが海外出国をしなかったという事実を確認したタンは、ある希望を考えることになった。そしてより効率的なウンサン捜索の為にヨンドにもこの事実を知らせたタンは、車のブラックボックスまでくまなく探してウンサンの痕跡を追跡する。
何をしても痕跡を追跡することが難しかったタンは、ミョンスの行動を見てウンサンが使った携帯を購入する。その携帯に転送される購入履歴を通じてウンサンを探したタンは、辛うじて彼女がどこにいるかを確認することになる。タンがそうやって足で飛び回る間、ヨンドは1つの妙策を考え出す。自分の父が運営するゼウスがホテルチェーンという事実を利用して、社内のホームページにウンサンを装って書き込みを残す手法を選択する。
ウンサンが残した書き込みが問題だという口実で彼女を手配して、これを通じて彼女を探すというヨンドの方法はやはり功を奏した。タンと違う方法でわなにはめてウンサンを探そうとしていたヨンドは、タンより遅れたがウンサンと再会する。タンは難しく追跡してウンサンを発見するが、近づくことができなかった。自分が彼女を愛したという理由1ちだけでも、人里離れた海辺まで追われなければならなかったという事実をとてもよく知っていたタンは、とても彼女のそばに近づくことができなかった。
タンと違いってヨンドはウンサンを警察署に呼んで激しい再会をすることになる。ウンサンとしては、自分が警察署に呼ばれてきた理由がヨンドという事実に、嬉しさより恐怖が大きかったのは当然だった。18歳のヨンドさえ自分をこうやって簡単に捜し出したのだから、キム会長ならすでに自分を見つけ出したという確信が持てたからだ。ヨンドは父に殴られて死ぬ覚悟までして行った今回の騒動でウンサンを捜し出したが、相変わらず自分と距離をおく彼女に切ない感じがするのもやはり当然だった。
女1人の為に自作自演を繰り広げたヨンドは、意外な姿を見せた父に驚くことになる。いつものように自分を非難して暴行すると思ったヨンドとは違い、このような全てのものが取り引きだと言う彼にとっては、息子との関係もやはりビジネスであるだけだった。そんな彼らのビジネスは検察捜査の標的がゼウスになりながら、結婚も壊れることになる。彼らの文化で結婚というビジネスはあまりにも徹底したものだったからだ。
結婚を通じて会社を成長させる彼らの戦略を考えるならば、キム会長のやり方が彼らには正解だった。2人の息子を利用して会社をより一層大きくさせるという父の気持ちが彼らには当たり前だったからだ。しかしそんな政略結婚ではなくても会社をより一層堅固に育てることができるという確信を持つ息子との争いは、自然に続くしかない宿命だった。息子は愛を望むが、父はただ自分たちが握りしめている財産にだけ関心があるという事実が、ヨンドと父の間でもよく表れたからだ。
ウンサンを遠くから見た後、より一層みずぼらしくなったタンはウォンを訪ねて行く。そして自分が持つ全てのものをあげると、そしてウォンが願うならアメリカに行って永遠に帰って来ないで生きるという話までする。その条件でウンサンが普通にまた暮らせるように助けてほしいと言う。ウンサンにまた会えなくなったとしても、彼女が自分に会う前の幸せに戻ることができるならば、それが自分ができる最後の愛だと考えるタンは素晴らしかった。ウォンはとうてい真似することもできないタンの愛は、ウォンまで動かし始めた。
最後にウンサンに会いに行ったタンは、ウンサンの涙と号泣だけ残したまま背を向けなければならなかったた。もう自分を探さないでという言葉の中に、ウンサンがタンをどれくらい愛して大切にするのか彼はわからなかった。タンがこれ以上壊れてはいけないという理由で避けたウンサンだったからだ。タンとウンサンは2人ともお互いの為に関係を整理しようとする。タンの為にウンサンは離れ、ウンサンの為にタンは忘れようとする。
ウンサンに会って来た日から、タンは自らを徹底して駄目にし始めた。人生の楽しみがなくなったタンができることとは、限りなく崩れることがそれなりに自分を確認する唯一の道だった。ウォンが父に会いに行くこともしたが、明確な方法がないタンを助けるのは他でもないヨンドだった。
毎日けんかをして酒に酔って街を徘徊するタンは、クラブの前で再びケンカに巻き込まれる。そんな姿を見守ったヨンドは、タンを離しておいて気がつくことを望む。拳をふるってなかなか制御できないタンを地面に倒したヨンドは、"そうやって会いたかったら会いに行って顔でも見て来いよ" と言う。しかし、そうしてはダメだという事実を誰よりよくわかっているタンは泣きながら、"お前が持っていって" という言葉でものすごい愛を忘れようとします。
激情ロマンスの終わりがどうなるかはわからない。より一層結末に近づきながら、急激に流れる話の流れは結末がどのように出るのかわからなくする。こんな雰囲気は最終話まで続くしかないようだ。ウンサンがまた戻って、ヨンドがウンサンを放す18話の予告を通じて彼らの再会はハッピーエンドに近く続き始めた。
18歳の少年少女たちもいくらでも激情的なロマンスを見せる可能性があることを証明している <相続者たち> は持った者の現実も逃さないでいる。もちろん、中心の話題が財閥家の血みどろの戦いではないとの点で明らかな限界が存在するが、財閥家の子供たちの成長を通じて、逆説的に彼らの問題を垣間見ているという点でこのドラマは十分に魅力的だ。
開かれた結末に近いハッピーエンドを注意深く話すことができるのは自分を酷使させて成長痛を体験しているタンと、友達の為に愛を諦めるヨンドの姿で探すことができた。いくら邪魔しても彼らが愛するしかない条件が取り揃っているという点で、<相続者たち> が多くの人々が共に笑うことができるハッピーエンドに流れると期待される。
( メディアスの記事を訳 )
悲しくて切ない17話だったから、今までで一番再生回数が少ないなぁ
この復習記事をやりつつようやく再生しようという踏ん切りがついて、まとめながらリピし終わった
なかなか見る気になれなかった17話…時間が経って復習した後で見ると、リアタイで見た後に感じたものとまた違う見方で見れた気がする