相続者たち14話-パクシネ、イミンホ、キムウビン、チェジニョクの3つのツーショットに含まれた意味
キムウンスク作家の魅力が本格的に爆発し始めた。序盤の念押しは、財閥相続者たちの話という偏見に相対して戦わなければならなかったという点で、面白味を込めるには明らかな限界があったが、そんな波を耐え抜いた <相続者たち> は、半分を越えてなぜ多くの人々がこのドラマに出演したがったのか証明している。重要だった14話は、わずか3枚のツーショットにすべてのことを整理できるという点で、以後の展開をより一層興味深く導くことになった。
堂々とした告白をしたウンサンとタン;
タンとヨンド、ウンサンとラヘルが違わざるをえない決定的な理由を提示する
タンが主人公という点で彼を取り巻く人々の話を盛り込んでいる <相続者たち> は、彼を中心に話を解いていくしかない。庶子という理由で放り出さなければならなかった人生だったが、ある日突然現れたウンサンという存在を通じて自分を探すことになる過程は興味深かった。タンを中心に繰り広がった14話の話は、強烈なツーショット3つで全てのものを整理した。
1.タンとウォン、避けられない戦いの始まり
自分の意志と関係なく庶子に生まれたタンは、全てのものを持ったが孤独で苦労するしかなかった。幼い頃からなついて好きだった兄が、自分に温かい視線を1回も送らないという事実も苦しかった。帝国グループの息子に生まれて、グループを導く次期会長として地位を固める為に、幼い頃から徹底して自分の領域を作ったウォンにタンは厄介な存在だった。
ヒョンジュを通じてウォンがタンをどう思っているのかわからなかったとしたら、タンがウォンをそうやってだけ眺めたことだろう。経営権を守る為に腹違いの兄弟である自分を冷遇するあくどい兄としての話だ。しかし、ウォンが愛する唯一の存在であるヒョンジュにタンの記憶はすごいそれ以上だった。弟に対する切なさと愛がいっぱいだったその言葉の中に、現実が遮ったウォンの気持ちをタンは理解し始めたからだ。
タンの意志と関係なく存在自体だけでも威嚇になる現実で、ウォンができる選択は自分の最高の座を占めることが全てだった。ヒョンジュを侮辱して自分の愛を邪魔する父に対する恨みや、腹違いであった兄弟だが自分の弟とこうやって生きていくことすべてを成し遂げることができる唯一の方法は、ウォンが全てのものを持つということだった。そしてウォンはそんな幸福の為に父との戦争を宣言した。
18歳の誕生日に帝国グループの株式を譲って経営に参加させたキム会長の戦略のように、タンの18歳の誕生日にウォンに対抗することができる力を集中しようとする父に対抗するウォンの選択は明確だった。こんな状況をユン室長に聞いたタンの悩みは大きくなるしかなかった。自分の意志と関係なく、帝国グループを置いて行うマネーゲームはすでに始まったからだ。
兄弟だが、人より加えた関係を維持しなければならなかったタンとウォンの姿は、ホテルのロビーに座っているシーンが全てのものを理解させた。ヒョンジュにだけ告白した弟に対する愛情と、愛がウォンの行動にそのまま表れたからだ。絶対に自分のそばを渡さないウォンが、家を出て来た弟を自分の部屋に寝起きできるようにしているということだけでも、ウォンの気持ちは十分に伝えらた。
部屋に入らずにロビーのソファーに座っているタンを行き過ぎることなくそばに座るウォンの行動は温かかった。親しくなる理由もなかったという短いが明快なウォンの言葉のように、全てのものを持つ代わりにものすごい孤独を抱いて生きていくべきである彼らの運命には、親しくなる理由も存在しなかった。貪欲を握りしめて生きなければならない彼らの運命の中に、愛や友情、兄弟の友愛のような単語は贅沢であり、禁則語であるだけだからだ。
避けにくい彼らの戦いがより一層興味深く近づくのは兄弟が似ていたからだ。ウォンが愛するヒョンジュと、タンが愛するウンサンは似ている。最も低いところで生活する彼女を愛する兄弟の反乱は、結果的に財閥家の基本的な枠を破ってしまう破格的な歩みにつながるしかない。ウォンが父に戦いを挑んだ理由も、やはり経営権をはっきりと確かめた後にヒョンジュを迎えるためだ。まだ幼いタンとしてはそうすることもできない状況だが、2人の兄弟の愛が同一なように、彼らが追求する生き方もやはり脱財閥という点で興味深く近づく。
それまで影を潜めていたウォンが本格的に獅子吼を吐き出し始め、こんな状況でタンとの対決構図は彼らの兄弟愛と彼らが作っていっている愛をより一層堅固にさせるきっかけになるという点で期待される。果たしてウォンとタン兄弟が、既存の常識を破壊する激情的なロマンスを作っていけるか気がかりだ。
2.タンとヨンド、後悔と恨みが作ったものすごい友情
雰囲気で理解されたタンとヨンドの問題は、14話になって爆発するように良心宣言が続いて明瞭になった。お互いに足りないものがなく生まれた運命だが、そんな足りないものがない生活の中でも、彼らには序列が存在した。より多く持った者が彼ら社会では最強者になるという点で、タンとヨンドは親しいながらも親しくなれない条件を持つ友情だった。
父の浮気を友達と一緒にいる状況で見つけることになったヨンドは、意識的にタンを遠ざけた。そんなヨンドの為に自分の秘密を明らかにしたタンは、してはならない告白をしてしまった。劣等感を持って生きるしかなかったヨンドは、タンが婚外子だという事実を知って、これをきっかけに完全に敵として背を向けてしまった。
タンの告白で遠ざかった彼らがより一層極端な状況に駆け上がるようにさせたのは、まさにヨンドの母だった。ヨンドの父を避けて逃げたヨンドの母は、最後に息子に会いたがった。携帯もなしで急に逃げた彼女は、タンにヨンドと会えるようにしてほしいと言ったが、一足遅れで食堂に来た彼らの前に残されたものは、手もつけていなかったトッポッキが全てだった。
母に会うことができる最後の瞬間、ヨンドはタンに対する感情によって、その大切な瞬間を逃してしまった。タンにとってヨンドと再び親しくなることができる最後のチャンスであり、ヨンドはつかめないチャンスがまさにその日だった。その日以降、2人の関係はより一層極端に駆け上がるしかなくなったという点で、若気の至りが生んだ傷は彼らにはとても大きな痛みとして残っていた。
放送室でウンサンを置いて行ったケンカでも、テーマはやはり彼らの話にならざるを得なかった。ウンサンをお互いに愛しているのは明らかだが、彼らには彼らが解かなければならない重い課題が存在するからだった。一足遅れで訪ねてきたラヘルに率直な気持ちを打ち明けるヨンドの姿には、悲しくて弱い子供の姿だけ残っていた。タンの秘密を決して話す気持ちもないヨンドは間違ってもその誤りを誤りだと認められなくて突っ張っているだけだと言った。
ものすごい人生の中で持ちこたえることができる唯一の力が自らを駄目になることが全てだヨンドに、このような状況はものすごい、それ以上で近づくしかなかった。離れてしまった母を懐かしがりながら、初恋という感情を抱くことになった女が、よりによってタンが好きな女という事実は悲しい魂のヨンドをより一層傷つけた。
後悔と恨み、そして正直になりにくい関係の中でタンとヨンドがどんな決定をするのかわからない。しかし、タンが先に無謀な挑戦を始めたという事実はヨンドに示唆するところが大きい。父に跪くしかない自分たちの運命をとてもよく知っているヨンドは、試みさえしなかった。しかし、跪くことが恐ろしくなくなったタンは、何度か再び立ち上がっても自分は無謀に出ると言う。
度々立ち上がったら堅固になることができるというタンの言葉はヨンドにも力になるようだ。すでに自分の閉じ込められている殻から出る為にありったけの力をふりしぼっているヨンドに、タンとウンサンの行動は重要なきっかけで近づくしかないからだ。父という巨大な殻の中から抜け出さないなら、永遠にそんな剥製された生活を送らなければならない彼らは、少しずつ弱いくちばしを揺さぶって殻を破り始めた。
3.タンとウンサン、率直な自己告白を通じて幸せな愛
婚約者を家に呼んで、家族みんなが見る前で本当の母を紹介して、自分は庶子だと堂々と明らかにしたタンはすごい存在だ。ただ父がさせる通りに生きれば、途方もない富を享受して暮らせる運命だったが、彼はその全てのものを投げてしまった。これ以上母を隠して生きられないという確約と、そんな堂々としていることがないならば、自分が愛するウンサンを不幸にさせるしかないのを知っているからだ。
ウォンがヒョンジュを愛しながらも不幸にさせていることとは比較になる行動だった。長子に生まれて家業を受け継ぐ運命のウォンは、タンと異なるしかなかった。気軽に世の中を眺めて生きていくタンとは立場がとても違ったからだ。しかし、タンとは違う方法で自分の愛を守ろうとしているウォンの挑発は、タンを色あせさせるほど大きな響きでつながり始めた。
率直に自分を表したタンに恐れるものはなかった。庶子という事実を明らかにして、確かな道路になることができる政略結婚まで諦めてしまったタンの勇敢さは他の人々を当惑させた。富の蓄積につながる彼らの結婚ビジネスを紛らわしくさせたタンが憎いだけの大人たちの行動はより一層醜悪に見えるだけだった。
子供たちの幸福よりは自分たちが如何に多い富を積めるかがより一層重要だった彼らは、ただお金にだけ関心があるだけだった。最大限大きな利益を見た後、離別することが賢明だというラヘルの母の言葉でも、彼女の行動を読んで株式防御とともに最も適切な対処を指示するタンの父と違うことがない存在だった。
政略結婚をする運命でも相手であるタンを愛するラヘルにもこのような状況は苦しいだけだった。ただ従順にして自分に与えられた途方もない幸運を享受して生きるラヘルにタンの無謀な行動は理解し難いだけだったからだ。そんな全てのものの原因になったウンサンに怒って恨むこともやはり彼女の立場では当然だった。ヨンドの率直さにより自分の気持ちを再確認したラヘルはタンの家を尋ねる。
タンの家に立ち寄ったラヘルは、洗濯物が広がったところでウンサンの制服を見つけることになる。そのことによってウンサンがタンの家の住み込み家政婦の娘という事実を知ることになったラヘルは復讐を始めるが、かえって逆風に合ってしまう。ウンサンの母をバカにして頬を打たれ、タンの秘密を武器に脅迫してタンにさえ非難されたラヘルは、最悪の状況に置かれてしまう。それでもこのものすごい怒りをどうすることもわからなかったラヘルは、ヨンドを騙してウンサンがどこでバイトをしているのか知る。
チャニョンとボナの復縁パーティーに招待されることもなく登場したラヘルは、そこにウンサンにドリンク配達をさせる。たくさんのクラスメートたちの前で嘲弄の種になるのを見たかったラヘルは、意図しない状況に慌てることになる。<キャリー> では未知の力がパーティー会場を完全焦土化させる残酷な現実を作り出すが、<相続者たち> には率直な告白が存在した。タンの引き止めにも関わらず、ウンサンは自分が賜杯者だという事実を率直に告白する。
賜杯者という事実を握りしめて隠してこそ攻撃できるラヘルに、ウンサンの率直な告白は空しさで近づくしかなかった。これ以上攻撃する武器が存在しないからだ。タンの率直な告白に続き、ウンサンもやはり成金でない賜杯者という事実を知らせて堂々としていた彼らは、ダメになったパーティーで一番幸せなカップルになった。ユニフォームを脱いで、髪をくくったリボンを解いてしまったタンはウンサンのおでこにキスをしながら堂々と立つ愛らしい恋人に感謝を伝えた。そんなものすごく率直で堂々とした愛を眺めてより一層悲しくなるしかないヨンドの姿はより一層切なく近づいた。
自分が虫を見るようにしたタンの実の母親に花のプレゼントをして笑って婚約破棄しないというラヘルは、依然として庶子であるタンが満足ではなかった。隠した実の母親に笑みを見せたのが、ラヘルはただタンという存在にだけ執着するだけだった。
<デミアン> の話を現代式に解きほぐしたような感じも受ける <相続者たち> は、明らかに興味深くておもしろいドラマだ。巨大な富と名誉、あるいは貧困を相続する私たちの姿を赤裸々に表しながらも、激情的なロマンスまで抱いている <相続者たち> は魅力的なドラマだ。単純にタンとウンサンの愛の物語だけでなく、彼らが抱いている登場人物の痛みまで包んで解きほぐす方式は次の話を期待させる。3つのツーショットでつかみ出した彼らの話はより一層豊かで緻密なことで近づくだろう。
( メディアスの記事を訳 )
やっぱりポイントの14話は深かったよねぇ…
冷たいだけだったウォンがチラッと見せる行動や表情が今までと違ってきてそのギャップにグッと引き込まれたし、ヨンドが初恋で揺れるまなざしを見せたり髪型が変わったりでオッと引き込まれたし
何よりウンサンの勇気ある告白とタンのおでこにキスが最高だったし、ますます "相続病" 重症患者だわ